2018年12月26日、岩手県立大学盛岡短期大学部国際文化学科との共催により、
鉈屋町地域住人の皆さんと「もりおかワカものプロジェクト」の皆さんの協力のもと
「町家の歳末」題して“町家お掃除プロジェクト”を実施しました。
盛岡町家の年末清掃と正月準備を通じて盛岡町家の造りと暮らし方に触れ、
地域の皆さんと交流を図りながら学生の皆さんの学びを深める時間を一部紹介します。
地域の方から学びながら、障子の張替えを行いました。
障子を戻す際の目印に、番号をふっておきます。
“常居(ジョイ)”と呼ばれる中央の間は、神棚があり吹抜け造りとなっています。
参加者が興味津々なのは、下した神棚に記された「明治34年」の文字。
埃が広がらないよう奥座敷や台所入口などにビニールシートのカバーを設置しました。
神棚周りと天井の梁(はり)を中心に埃を落として、掃き掃除を行いました。
外の格子戸を外し、窓をきれいに拭きました。
お昼休憩では学生さん手づくりのきつねそばを地域の皆さんと一緒にいただきました。
としな等の準備をし、神棚の正月飾りを整えました。
地域の方のご自宅を見学させていただき、障子の張替え方を教えていただき、
広い世代で交流しながら、協力して皆で集う町家をきれいにすることができました。
“町家お掃除プロジェクト”を通じて改めて発見したことがあります。
盛岡町家の空間は高く広く大きく、日常的な手入れが大変な部分もあります。
しかし、沢山の人と交流しながら協力するとあっという間に綺麗にすることができる。
町家作りには、家族や仲間同士、そこに集う人々が仲良くなるために協力するよう
コミュニケーションを誘発する空間設計が仕掛けられている。
盛岡町家は実によくできている。改めての発見となりました。
岩手県立大学盛岡短期大学部国際文化学科の皆さん、もりおかワカものプロジェクトの皆さん、そして地域の皆さん素晴らしい企画をありがとうございました。
歴史的なまち並み及び建造物等と暮らしの文化を次世代に継承をする機会として
学生の皆さんの学びの場、地域の皆さんとの交流の機会を今後もコーディネートして
いきたいと思います。
■ 企画の様子が「盛岡タイムス」2018年12月29日号に掲載されました。